【ヘアサロン集客事例】都心部店舗と地方/郊外店舗における特徴と対策

ヘアサロンにおける集客対策やマーケティング施策というものは、お店の立地で大きく変化するものです。

WEBマーケティングや集客の専門家である株式会社CS-Cにて、美容チームのマネージャーを務め、約2,000店舗に及ぶデジタルマーケティングの導入支援を行なってきた加藤 展康さんに、都市部と地方/郊外におけるお店の成功事例についてお話を伺ってきました。

競合ひしめく都心部店舗と、地域密着型の地方/郊外店舗との違いをご紹介します。

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「hairstudy」×「株式会社CS-C」の特集コラボ『専門家に聞く!新規集客の考え方』

株式会社CS-Cは、店舗ビジネスに特化したマーケティング企業。美容室の集客課題を解決する「ビューティ事業部」にお邪魔し、約2000店舗の知見を持つ専門家の視点から様々なお話を伺っていきます。

新規集客における基礎ノウハウについては、過去の記事をご参照ください。

【都心部店舗】ターゲットを絞って確実に獲得数を伸ばす

ーー都心部は競合店も多いでしょうし、どのような対策が有効なのですか?

今回は、大阪・心斎橋にあるヘアサロン「Ort(以下:オルト)」様の事例をご紹介させていただきます。

オルト様は、事前の無料診断の内容をベースに弊社の対策ががっちりとフィットしたお客様で、既存の広告費を下げながらも新規のお客様の獲得数が2倍以上に伸びた実績があります。

心斎橋エリアは、ヘアサロンの店舗数が非常に多く、激戦区と言っても過言ではないでしょう。そのためオルト様も元々は、そう言った立地の中で広告予算をしっかりとかけて集客を行っていました。

しかし、それでも埋もれてしまうくらい心斎橋エリアには競合がひしめいていました。激戦区では他店も同様に、広告予算を多くかけるので、より目立つためにはもっともっと広告予算をさくしかないという状況だったのです。

そこで、まずはお客様を広く集めるのではなく、ターゲットを絞って適切な広告配信を行うことを提案させていただきました。

一般的に広告予算はかけたらかけただけ、たくさんの人に見てもらうことができます。激戦区は人の流れが多いので、そういった戦略も有効ではあります。

一方でオルトさんが同様の戦略を取るためには、広告予算を倍にする必要がありました。弊社が提案をしたのは、広告予算を上げるのではなく、下げることでした。

たくさんの人に見てもらうのではなく、オルトさんのお客様になりやすい人にだけ見てもらうようなイメージですね。これができれば、広告予算は下げることができるのです。

ただ単に広告予算を下げるだけですと、その分露出量が減ってしまうので、要注意です。

実際に行ったことは、まずオルトさんのお店のウリや、どんなお客様が欲しいのかを明確にすることです。オーナーと打ち合わせをして、髪をキレイにしたい20代~30代の女性で「髪質改善」「縮毛矯正」のお客様をターゲットにすることが決まりました。

続いて、「心斎橋」というエリアで、「髪質改善」や「縮毛矯正」と検索をしている人が、一緒にどんなワードを検索しているのかをリサーチします。例えば、コロナの影響が強かった時期は「髪質改善 自宅」と調べている人が多くいました。

これは外出を控え、家でできることが何かないかと思っている人が多かったということです。このように一緒に検索されているワードを調べることで、心斎橋エリアにいるお客様が「髪質改善」や「縮毛矯正」に何を求めているかが見えてきます。

次に、「髪質改善」や「縮毛矯正」といったメニューワードで検索をした時に上位に表示をさせる対策を実施しました。広告費を下げる分、露出量が減りますので、それを補うための対策になります。

10個も20個も検索で上位表示を取ることは難しいのですが、狙いが絞れていれば、いくつかのワードでは上位表示をすることができます。

より多くの方に情報が届くように広告予算を多く見積もっていた状況から、然るべきターゲットを絞って広告配信を行うことで広告の最適化が可能となりました。

結果、広告予算を下げても集客は2倍となり、大成功を収めました。

ーー成功を確約することは難しいと思いますが、どのようにお客様を説得したのでしょうか?

やはり事例が重要だと思います。

弊社には、今回ご紹介したオルト様のような事例がいくつもあります。どのような課題を持っていて、何を改善するべきなのか、といった知見を会社として蓄えておりますので、様々なお悩みにお答えできると自負しております。

また、弊社が提供している無料診断や、場合によっては先ほどご紹介した「検索結果」の状況などもその場でご提示させていただき、どんなワードがフックになっているのかなども共有させていただいております。

オルト様は、その後も安定して新規のお客様を獲得できるようになり、現在では世の中の時流に合わせて別のキーワードで来店を促すこともできています。

都心部の戦い方のポイントは「広告費全開でマス(大多数)を取りにいく」ではなく「広告費を削って、欲しいお客様層を取りにいく」と言うことが重要だと考えています。

【地方/郊外店舗】LINEの活用でリピーターを獲得

ーー地方/郊外店舗の戦略について教えてください。

まず、都心部店舗と地方/郊外店舗との違いは、お客様の傾向にあると考えています。

都心部では、立地が良いだけでも、新規のお客様が自然と来店することもあるでしょう。しかし、地方/郊外店ではそうは行きません。だからこそ、新規獲得ももちろん大切ですが、その新規のお客様をいかにリピーターにするかが重要なポイントになると考えられます。

今回は、千葉県の郊外エリアにお店を構えるヘアサロン(以下、A社)を例にご紹介させてください。

A社様は、初めにご紹介したオルト様と同様に、新規獲得や広告周りの対策はさせていただいている上で、リピーターの獲得に注力しています。

美容室の新規の再来率は3割以下と言われています。トップスタイリストも含んだ全体の平均ですから、技術力が高くても3割しかないということでもあります。逆に考えると、技術力が高くても3割ということは、再来率の向上には他の要素が必要になるということです。

A社様の再来率はもともと34%と平均値よりも高めでしたが、弊社がサポートすることで47%まで向上させることができました。

これを可能にしたのが「LINE」ですね。弊社ではLINEの公式アカウント(旧LINE@)の開設を推奨しております。コチラを活用することで、退店後にもお客様との接点をもつことができるため、お店のことを思い出してくれる機会が増えるのです。

2022年現在、リピーター獲得のための主力ツールと言っても過言ではありません。

具体的にはお客様にメッセージを送ることになるのですが、通常のLINE公式アカウントでは、1名ずつ、または全体に一斉送信しかすることができません。

1名ずつ文章を変えて送るのは大変ですし、時間もかかります。だからと言って万人向けの文章にすると、当たり障りのない文章になりがちに。

LINEからのメッセージの開封率は非常に高く、約80% とも言われています。メールよりも圧倒的に便利で、お客様へのアプローチ策として非常に優秀です。

しかし、そこに万人に送るようなふわっとした内容を送ってしまうと、いらないメッセージが来ると判断され、ブロックされてしまうこともあります。

皆さんもお店のLINE公式アカウントから、自分にとって不必要なメッセージを送られた経験があるのではないでしょうか?

そこで弊社では、LINE公式アカウント上のお客様をカテゴライズした上で適切な配信をおこなえる仕組みを開発・提供しています。

例えば、「5月に来店した人」「6月が誕生日の人」「最終来店から3カ月以上経過した人」「髪質がやわらかい人」などのカテゴライズが可能です。

つまり、梅雨時期に「最終来店から3カ月以上経過」した「くせ毛」の人に縮毛矯正のクーポンを送るといったことができます。お店の戦略に合わせた効果的な発信を可能にしました。

こういった施策は、ターゲットを絞れば絞るほどリピート率が上がります。

来店されるお客様にとって本当に必要な内容を配信できているかどうかが重要なポイントで、そこをしっかりと抑えることでリピート率の向上はもちろんのこと、ターゲットに適したメニューを合わせて紹介していくことで客単価も上がっていると伺っています。

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講師:加藤 展康(株式会社CS-C)

Business Promotion div. Manager

美容や飲食など店舗ビジネス全般を取り扱う企業にて2年連続全国1位の営業成績を上げるなど、マネージャーとして約3,000店舗のクライアントを統括。

2019年からはCS-Cにて美容チームのマネージャーを務め、約2,000店舗に及ぶデジタルマーケティングの導入支援を行なってきた。

会社プロフィール

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株式会社CS-Cは、ローカルビジネス(ビューティー、グルメなどの店舗ビジネス)に特化したマーケティング企業として誕生。ハンズオン型コンサルティングで得たデータやノウハウをもとに開発したSaaS型統合マーケティングツール「C-mo」でお店のマーケティングDXを推進している。

会社概要

会社名:株式会社CS-C
代表取締役:椙原健
設立:2011年
会社URL:https://s-cs-c.com/
所在地:東京都港区芝浦4-13-23 MS芝浦ビル12F
事業内容:ローカルビジネスDX事業
・SaaS型統合マーケティングツール「C-mo」
・社外CMO(Chief Marketing Officer、最高マーケティング責任者)「C+」シリーズ

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