【hoyu】バイカルテ担当者に聞く、現代人の「髪」への意識とそれに応えるメーカーのアイディア
「ホーユー」と言えば、一般向けのホームカラーリング剤を中心にドラッグストアなどで広く展開しているだけでなく、公式ページでも「ヘアカラーのホーユー(hoyu)」と銘打っているように、カラーリング剤の印象が強いメーカーです。
そんなホーユーブランドから、プロフェッショナル商品のヘアケアブランド「BYKARTE(バイカルテ)」が2021年に全国展開スタート。「お客様のニーズ」に基づいて、約7年前からバイカルテプロジェクトが動いていたそうです。
この日、お話を伺ってきたのはホーユー株式会社プロフェッショナルカンパニーのバイカルテブランド担当である仲嶋さん。
プロジェクトに携わってきた仲嶋さんの目線で、現代人の「髪」への意識の変化やヘアサロンとの連携についてお話を伺ってきました。
現代人の「髪」への意識について
ーーヘアケアと言う視点で、現代人の「髪の毛の悩み」についてどうお考えですか?
「ヘアケア」とは、それ自体が先行して新しく開発されるのではなく、その時代の流行やスタイルが影響することがほとんどです。
例えば1980年代のヘアスタイルを見てみると、ソバージュなどを始めパーマの需要が高まっていたと思います。結果「パーマによる髪の毛のダメージ」をケアしたいというニーズが生まれました。
その後、時代はヘアカラーへ。ヘアカラーの場合には、よりケミカルダメージのケアにニーズが集中しました。
また「熱」によるダメージも無視できなくなったと言えるでしょう。ドライヤーはもちろん、ヘアアイロンなどもご自宅で使用する方も非常に増えているかと思います。
そして、現在。
ダメージは原因が1つではなく複合的なダメージとしてケアする必要が出てきました。
ドライヤーやヘアアイロンによる熱ダメージ。
カラーによるダメージ。
そして、年齢とともに訪れるエイジングダメージ。
結果、現代の方々は、様々なダメージにより髪の毛がスカスカになってしまっている傾向があるのではないかと考えています。
ーーヘアケアと言っても、ダメージに種類があるのですね。
はい。さらに言えば「ヘアケア」と言いつつも、ただ “髪の毛をケアする” だけではダメなんです。
例えば、お客様の意識としては「自分の髪の毛がダメージを受けて傷んでいる」と自覚している方がほとんどなのですが、それ以上に「髪の毛の扱い」を気にするケースが多いと感じています。
「傷んでいる髪の毛を治したい!」ではなく「髪の毛を扱いやすくしたい!」と言うニュアンスですね。
そしてまた、新しいニーズが生まれていくわけなんです。
現在は、コロナ禍ということもあり「せっかくヘアサロンに来たのだから、1回でヘアケアまでしっかりとやっておきたい!」と言うお客様も増えているようで、業務用のトリートメントの市場がかなり伸びてきており、施術の単価が上がっているという声も伺います。
その延長で、ホームケアを意識しているお客様も多く店販も伸びている傾向があるようです。
ーー「扱いやすい髪」とは、具体的にどのような髪の毛のことなのでしょうか?
ヘアサロンや理美容師の方々に「理想の髪の毛」についてヒアリングを行ったのですが、「素髪(すがみ)」と言う回答がほとんどでした。
「素髪」とは、中学生くらいの傷みもダメージもない髪の毛、赤ちゃんのような柔らかい髪のことを指しているそうです。ダメージのない、より自然で健康的な髪の毛と言えるでしょう。
この「素髪」というキーワードをもとに開発を進めてきたのが「バイカルテ」になります。
素髪を目指す全ての方へ届けたい。
ーーホーユーといえば「カラー剤メーカー」というイメージですが、なぜバイカルテの開発をスタートさせたのでしょうか?
はい、おっしゃる通りだと思います。
弊社は、今期で100期目となるカラー剤メーカーです。もちろん並行してヘアケア商品やスタイリング剤なども手掛けていたのですが、まだまだ他社様よりも弱かったと言わざるを得ません。
「弱かった」で終わるわけにはいかず、他社商品の傾向やお客様のニーズを再検討し、ヘアケアブランド「バイカルテ」の立ち上げを進めてまいりました。
プロジェクト自体は約7年前頃からスタートしており、理美容師さんへのヒアリングをかなり行ってきましたね。その中で先ほど申し上げた「素髪」というキーワードを軸に開発を行いました。
ーーこだわったポイントはありますか?
やはり「素髪」を追い求めていくと「髪の再生を想起させるしかない」というイメージが非常に強くなりましたね。
そこで目をつけたのが再生医療です。
もともとヘアケアはスキンケアからアイディアや技術が応用されることが多く、スキンケアでは再生医療が進んでいるという点に注目しました。そして、髪にもそういった技術や知見が必要だと考え取り組んできた次第です。
また、このブランドを立ち上げるにあたり、多くのヘアサロンをはじめ理美容師さんにもたくさんご協力していただきました。
そして、hoyu独自技術を詰め込んだ「バイカルテ」が誕生。
2021年より全国展開となりました。
サロンでのケアだけでなく、ホームケアも重要であるという考えから、今回のバイカルテはホームケアで使用するシャンプーの洗浄成分にもこだわりました。
カラーやパーマが当たり前になった現在のヘアケアニーズにも応えつつ、さらに「髪がケアされた!」という実感と洗い心地を両立させた新しいシャンプーだと考えています。
ーーバイカルテさえあれば、髪の悩みは解決しそうですね。
もちろん、自信を持って打ち出しているヘアケアブランドですが一概にそうは言えません。
理美容師さんは常日頃から気をつけていただいているかと思いますが「これ1つあれば十分!」というものはなく、お客様のニーズを満たしたからこその満足度なんです。
洗浄力・泡立ち・香り・ダメージケアなど様々なヘアケア商品が出ており、それぞれにお客様にとっての良し悪しが存在するかと思います。
なので、そんなお客様の満足度を高める1つの武器として、バイカルテを使用いただけたら嬉しいなと思います。
理美容師さんたちに知って欲しいこと
ーー最後に、理美容師のみなさんにコメントをいただけますでしょうか。
「理美容師さんのニーズにもマッチした商品作り」
来店されるお客様のニーズはもちろんですが、ヘアサロン内で使用するものですので使い心地やメニュー展開なども含めてたくさんのご意見を頂戴しています。
商品開発においては、そういった部分も考慮し、理美容師の皆さまの声をものすごく大切にしています。
バイカルテにおいては、圧倒的なトリートメント施術の技術を持ったスタイリストにもご協力いただきました。
「本人しかできない技術なので、他のスタッフが行うとムラが出てしまう。」
「トリートメント効果をもっと持続させたい。」
こういった体験からアドバイスをいただき、バイカルテには反映させていただいています。
バイカルテは長い年月をかけて開発した自信作です。業務で使うサロン商品はもちろん、店販のシャンプーは誰が使っても仕上がりの良さを実感できると思います。