ElmeKuramae武田雅俊

表参道の人気サロンが蔵前に新店舗をオープン。Elme武田雅俊が考える“地域密着型”とは?

丁寧な技術と的確なアドバイスで20年以上もの間、多くのゲストを魅了し続けてきた武田 雅俊さん。

カリスマ美容師ブーム時には雑誌の表紙や特集を担当するトップスタイリストとして活躍し、多くの著名人からの信頼も厚い。全国でのセミナーや講習・商品開発などにも力を注いできました。

そんな武田さんは、2021年5月に「Elme KURAMAEエルメ クラマエ)」をオープン。表参道・青山エリアではできない、地域に寄り添うサロンの運営についてお話を伺いました。

サロン激戦区の表参道から蔵前に新店舗をオープン

ーー蔵前にオープンしようと考えたきっかけは?

もちろん注目のエリアということもありますが、偶然足を運んだことがきっかけでした。最近は我々のように、新しいカフェや飲食などの店舗がどんどん増えてきているエリアですよね。

その頃から蔵前を好きになり、住みたいと思うくらい蔵前の人や雰囲気が肌にあっているなと感じています。特に風情のある隅田川沿いのカフェやバーで、昼間からのんびりできる街の雰囲気に惚れています。

また、最近の表参道エリアに昔ほどの特別感や魅力を感じなくなっていることも一つの理由です。サロンの数がどんどん増え続けて価格競争が激しくなっていたり、また街としても完成しきっている感じがあるので、蔵前のように”これから”を感じる街に魅力を感じています。

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ーー表参道と蔵前ではお客様の層もスタイルも違うと思うのですが、いかがですか?

表参道と蔵前で、大きなギャップはほとんどありません。

Elme KURAMAEのサロン内のデザインやコンセプト・サービス等、打ち出しているスタイルは表参道店とほとんど同様に設定にしています。同じ”お客様”に対して、表参道から蔵前に出店したから価格帯を下げるというのは地域の方々にも失礼だと考えています。今まで表参道で培ってきた技術やノウハウを基に、より良いサービスをこの蔵前で提供していこうと思います。

ーー新店舗のこだわりを教えてください。

蔵前店のオープン前に、ここで働くスタッフにどういうお店を作りたいか意見を聞きました。

スタッフから理想の家具やデザインのイメージを送ってもらい、全員の意見を基に形にしています。

このようにスタッフの「自分たちが作ったお店」「自分の意見も反映された」というような気持ちがモチベーションややる気になればと思っています。

スタッフに対して「会社色に染まれ」とはしていません。「休むときは休み、働く時は働く」というメリハリをもってさえいれば、それぞれが自分が好きな分野のスキルを伸ばし、プライベートも充実させながら働くことができれば良いですよね。

地域に寄り添う、地域密着型サロンとは?

ーー蔵前店をオープンした時の、お客さんの反応はどうでしたか?

近辺に住む方や東東京エリアのコミュニティの熱さを肌で実感しています。「年配の方が多く来店するのかな」と予想していたのですが、実際始まってみると蔵前~浅草界隈の方が多く、若い年代のお客様も多いです。

オープン前から私もスタッフも地元の喫茶店やローカルな居酒屋、バーなどに足を運んで地域の方々とコミュニケーションをとっていて、そこから繋がりが生まれて「話題のサロン」として認知されていきました。

更に嬉しいことに、一度来店してくれた地元のお客様が「Elmeよかったよ」とご近所の方へクチコミを広めてくれているようでして、お客様の紹介経由で新規で来て下さる方も非常に多いです。

オープン当初はコロナ禍ということもあり赤字覚悟でしたが、初月から新規の顧客も多く、お陰様で1~2年後に予想していた売上を初月から達成することができました。

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ーー顧客満足度を上げるためにはどのようなことを大切にしていますか?

Elmeでは特に丁寧なカウンセリングを大切にしています。

ライフスタイルなどの細かいところまでヒアリングし、出来上がったスタイルがお客様のやりたいスタイルと違わないように丁寧に話を聞くことを徹底しています。

そういったカウンセリングの中での会話をきっかけに、お客様のライフスタイルや趣味に寄り添っていくことで町の人との会話を愉しむことができたり、信頼関係を作っていけたらいいなと思います。

蔵前らしいサロンを目指して

ーー今後、Elme KURAMAEをどのようにしていきたいですか?

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この町で出会った方との交流は引き続き大切にして、これからも地域におけるElmeのスタイルやコミュニティを育んでいけたらと思っています。

地域に寄り添うことができるのは、蔵前ならではの付加価値ではないでしょうか。

例えばお客様と街中ですれ違ったり、クチコミが広がったり。地元の喫茶店やバーでふと会話が弾んだ後日に来店してくださったり。店内に地元の方の描いてくださるアートを飾ったり。

このように地域密着型のサロンとして、町にも人にも寄り添っていけたらなと思っています。

カフェのように、コーヒーを飲みに行く感覚で気軽に人が集まれるような地域に寄り添うサロン、来店したお客様が有意義な時間を過ごせる「蔵前のサロン」を目指していきたいです。

Elme (エルメ)武田 雅俊

カリスマ美容師ブームのころからトップスタイリストとして活躍し、現在は表参道・青山・蔵前の3店舗のオーナー兼スタイリスト。特にカット技術に定評あり。

全国でのセミナーや商品開発、多くの雑誌で表紙や特集を担当する髪のプロフェッショナルとして各界の著名人からの信頼も厚い。丁寧な技術と的確なアドバイスで多くのゲストを魅了している。

Instagramアカウント(@elmetakeda)ではサロンワークやプライベート、趣味のキャンプについても発信している。

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